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パキスタン北部地区
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| パキスタン北部(地図参照)も南部同様魅力的である。世界有数の3つの山脈
- ヒマラヤ山脈、カラコルム山脈、ヒンズークシ山脈 - が出会うここパキスタン北部は、登山家やトレッカーたちのパラダイスとして知られている。
パキスタン北部では、Amu Daryaの目前に「Bam-e-Dunya(世界の屋根)」 - 世界6大山岳地帯の頂点に立つ、パミール高原 - が広がる。 その昔、カシミールと中国新彊を結んだ商業ルートとして、カラコルム峠は有名である。そこから名付けられたカラコルム山脈は、峠から西方に続き、インダス川と中央アジアの砂漠地帯を分けている。 カラコルム山脈は、Shyok川上流から西方へ322km、Marumbar川とヒンズークシ山脈までのび、北はYarkand川の支流Shakasgam川、南はインダス川にはさまれている。 ヒマラヤ山脈は、Nanga Parbat峰(8,125m)を西端にして、東はミャンマーまで、24,124kmの大きな弧 を描いてのびている。そして鋭くそびえたつ境界として、障壁として何世紀にもわたって、インド亜大陸の運命を決定付けてきた。 カラコルム山脈は、このように位置し、その広大な氷河群と切り立つ山々の集まりから「第3極地」と呼ばれている。極地以外では、最大級の氷河がいくつもカラコルム山系に存在している。そのすばらしい景色は、ゆうだいにそびえる山々と、息をのむようなパノラマの美しさで他の追随を許さない。その中をカラコルムハイウエイが蛇行し、中でも世界第7番目に大きいBatura氷河を走るハイウエイは、幻想的で忘れることのできない一大スペクタクルだ。 ハイウエイで超えるクンジェラブ峠とその近くのMintaka峠は、ヨーロッパとアジアを結んだあの「シルクロード」上にあり、かつて歴史上の有名人たちもここを旅している。その中には、13世紀にマルコポーロ、14世紀には中国の高僧法顕、18世紀にはアラブの歴史家Al-Beruniなどが含まれている。 Siachin氷河は全長58km、Hispar氷河はHispar峠(5,154m)でBiafo氷河とつながって、全長116kmもの氷の回廊を形作っている。 Batura氷河も全長58km。しかし、最もすばらしい氷河は、Baltoro氷河(62km)である。この巨大な氷河には、30もの氷の支流が流れ込み、その表面 積は1219平方kmにも及ぶ。世界の14の超8,000m級の山のうち4つがBaltoro氷河の頭上にそびえている。エベレストに続く世界第2のK-2(8,611m)、Broad Peak(7,788m)、Gasherbrum-1(8,068m)、Gasherbrum(8,035m)である。 遠くから眺めるBaltoro氷河は滑らかで美しいが、実際は岩と氷がころがり、山あり谷ありのがれきの山である。そこは人里離れた別 天地である。凍った険しい岩、雪庇、クレバスの中に、岩の尖塔、たてじまに彫刻をほどこしたような尾根を見せる白い山々や山頂が空を貫いているのだ。 同様に、レッサー・カラコルム山脈の中にもフンザ渓谷のRakaposhi(7,788m)のような巨峰が存在する。高さ5,791m、雪と氷の北壁はファンタスティックだ。 カラコルム山脈には、多数の7,000mを超える峰と、地図上では点にすぎない、6,000m以下の名もない山々が存在する。その形、大きさ、色はとてつもなく変化に富んでいてすばらしい。文句のない空の帝王のK-2、がっちりとして無骨なBroad Peak、切り立って見えるMuztagh Tower、Cheopsでさえ自らの墓にしたがったであろう「エジプトピラミッド」=Gasherbrum-2、Nanga Parbatに初登頂したHermann Buhlが眠る「Bride Peak」=Choglisa、ナイフのように鋭い尾根の続くThe Cathedrals of the Baltoro、そびえたつ一本岩Trango Tower、そして1977年パキスタンの探検家が初登頂した最も麗しい - The Peak of Perfection - Paiyu(6,600m)。 ヒンズークシ山脈もTrichmir(7,705m)を筆頭とする超7,000m級の山々が連なる大山岳地帯である。 ヒマラヤ山脈の西の要塞は、かつて「キラーマウンテン」と恐れられたNanga Parbatである。その後、何人もの探検家たちによって制覇されている。
パキスタンの自然と文化の多様性は、その清明な美しさとエキゾチックな胸踊るスケールの大きさで、比類なく、自然を征服しようとする人間の物語を生んできた。 大カラコルム山脈の雪を戴いてそびえたつ山々から、フンザ、ギルギット、カガハンなどの静かな村に至まで、そこは現実離れした世界だ。驚くほど保存状態の良い5000年も前のインダス文明の遺跡、アレクサンダー大王なごりの、巨大なムガール帝国のゴージャスな記念物など、人間の偉業を物語るものも数多く存在する。パキスタンは、特別 な興味を持つ人のための、実に理想的な旅行先である。 1954年にパキスタンのカラコルム山脈が登山探検家に、そして最近になってトレッキングに開放されてから、北部の山々と氷河群は国際的な観光地になった。
パキスタン北部の急流(White Water)にチャレンジした人は、スリルと刺激を味わえる。現在、ツーリストはいかだ下り、カヌー、カヤックなどの渓流スポーツをインダス、ギルギット、フンザ、スワット、クンハル川で行える。北部のWhite Waterスポーツは、冒険やスポーツの愛好家たちにとって、とてつもない可能性を秘めている。
スカルドゥ(Skardu)は、標高2,438mに位置するBaltistan州の州都で、背後にはカラコルム山脈の峰峰が連なっている。スカルドゥと首都イスラマバードとの間に毎日1便PIAが飛んでいる。その空の旅はスリル満点で、それ自体が旅のハイライトといってよいくらいだ。イスラマバード、ラワルピンディからギルギットへのルートの途中から右にそれ、インダス川の渓谷を越える。巨大な岩肌が両側に迫り、時には飛行機の翼がこすりそうに見える。実際にはあり得ないのだが・・・・。 Baltistanは、そのライフスタイルが世界の屋根、ラマの国チベットの影響を受けていることから、「Tibet-e-Khurd」=小チベットとして知られている。 スカルドゥは、中国、新彊とインド・カシミールと国境を接している。旅行シーズンは4月〜10月。最高気温は27度、最低気温は8度(10月)。険しい峰峰や氷河から離れたBaltistanの5つの谷 - Shigar、Skardu、Khaplu、Rondu、Kharmang - は、おいしい桃、あんず、りんご、なしで有名だ。 スカルドゥからジープで32kmのShigar渓谷は、カラコルム山脈への玄関口になる。スカルドゥには、Mindoq-KharあるいはCastle of Queen Mindoqと呼ばれる歴史のある砦と3つのすてきな湖がある。そのうちの2つの湖 - スカルドゥからそれぞれ29km、8kmのKachura湖、Satpara湖はフィッシングに最適である。
標高1454mのところにギルギット (Gilgit) 渓谷はある。趣のあるギルギットの町は、壮大で美しい風景が広がる。 旅行シーズンは年中だが、ピークは5月から10月中旬。5月の最高気温は33度、最低が16度。9月の最高気温28度、最低は11度。 ギルギットの町から10kmのところ、Kargah Nullahの入口にAD7世紀につくられた美しい磨崖仏がある。ギルギットからジープで30kmのところには、700年前のTaj Mughalの戦勝記念碑がある。急流渦巻くギルギット川にかかる吊り橋は、アジア最大(長さ182m、幅2m)で、一度にジープ一台しか運行が許可されない。
フンザ(Hunza)を訪れた人は、その素朴な魅力に感激するだろう。雪の山々を背景に、すらりとのびたポプラの木々をよそ風が吹き抜け、緑のベルベットを敷き詰めたような小麦畑が広がっている。 標高2,438mに位置するフンザ渓谷の旅行シーズンは、5月から10月。5月の気温は、最高27度、最低14度。10月の気温は、最高10度、最低0度。 フンザの住民の殆どはAga Khan氏を信奉するIsmaili派のイスラム教徒である。方言はBrushuski語であるが、Urdu語、英語も十分通 じる。 フンザの州都Karimabadからは、Rakaposhi峰(7,788m)のすばらしい姿が見られる。Rakaposhi峰の雪が月明かりで輝くと、霊妙で荘厳な雰囲気に包まれる。 Karimabadの丘の上に建つおとぎの城のようなBaltit城は、600年前につくられたフンザのランドマークだ。どっしりとした土台の上に、木製の出窓が突き出している。もともとこの城は、フンザのかつての領主Mirの居城であった。
ラワルピンディ、イスラマバードと中国新彊ウィグル自治州を結ぶ新しい全天候道路カラコルムハイウエイは、北部エリアを貫いて走っている。 全長805kmの二車線の舗装道路は、イスラマバードから100kmのHavelianに始まり、Abbottabad - Mansehra - Thakot - Besham - Pattan - Sazin - Chilas - Gilgit - Hunzaを経由し、標高4,733mのクンジェラブ峠を越えて中国へとつながっている。この道路は、中国の専門家と技術者の協力で、パキスタン軍の技術者によってつくられ、土木技術の驚異、「世界の8番目の不思議」とすら言われている。世界で最も厳しい地形を切り開いて、15年で完成した。この道路は、北部地区の商業や旅行のために開発され、これまではジープでやっとたどりつけるような閉ざされた地域との行き来も簡単になった。
チトラル(Chitral) 渓谷は、標高1,128mにあり、登山家、釣り人、ハンター、ハイカー、自然愛好家、人類学者たちに人気がある。ヒンズークシ山脈の最高峰Trichmir峰(7,705m)は、全長322kmのエキゾチックな渓谷にある。 チトラル地区は、北、西、南をアフガニスタンに囲まれている。タジキスタンとの間にアフガニスタンのWakhanが細長く入り込んでいる。 旅行シーズンは、6月から9月。6月の最高気温は35度、最低気温は19度。9月の最高気温は24度、最低気温は8度。
チトラルの大きな見所の一つはカラーシュ(Kalash)谷である。そこは、Kafir - Kalash族または「黒衣の民」と呼ばれる素朴な部族の里である。彼らの先祖は謎に包まれていて、議論が分かれている。伝説では、マケドニアのアレキサンダー大王軍の5人の兵士がチトラルに住みついたのがKafir - Kalash族の祖先と言われている。3000人余りのKafir - Kalash族は、チトラル南部のBirir、Bumburet、Ramburといった谷に住んでいる。Bumburetは、Kafir - Kalash渓谷で最も大きく、風光明媚の谷で、チトラルからジープで40kmのところにある。チトラルから、Birirは34km、Ramburは32km。 Kalash族の女性は、夏にはきめ粗い布地の、冬には手紡のウールでできた黒衣をまとっている。彼らの美しい頭飾りは、黒いウールでできていて、こやす貝の貝殻やボタンで飾り付けされ、てっぺんに彩 色された大きな羽根が付いている。 Kalash族は、音楽とダンスを愛する陽気な人々で、特にJoshi Chilimjusht(5月14日、15日)、Phool(9月20日〜25日)、Chowas(12月18日〜21日)の宗教的な祭りはにぎやかである。 チトラルでは、ギルギット同様ポロが盛んだ。ポロの試合は、祭りの大きな楽しみである。毎年7月の第1週にShandur峠でポロのトーナメントが開催される。
みずみずしい緑の谷スワット(Swat)渓谷は、ほとばしる渓流、氷のように冷たい湖、フルーツがたわわに実る果 樹園、花に彩られた山肌に恵まれ、リラックスしたいと考える人にぴったりの地である。ここにも数多くの歴史ドラマが展開した。 ここは、古代ヒンズーの言い伝えで「Udayana (the 庭園)」と言われている。この「魅力的な麗しの地」で、マケドニアのアレキサンダー大王は、パキスタン平原に入るために数多くの戦いに勝たねばならなかった。5、6世紀にここを訪れた中国の巡礼者 - 三蔵法師と法顕 - は、ここを「the valley of the hanging chains」と言っている。 スワットは、かつて仏教のあらゆる宗派 - 大乗仏教、小乗仏教、密教 - が生まれ、1,400もの僧院があったという。そこは、仏教芸術のギリシャ、ローマ的な表現である。有名はガンダーラ派彫刻のふるさとである。 スワットは、イスラムの征服者たち - Mahmud of Ghazni、Babur、Akbar - がインド亜大陸征服に先立つ戦いを繰り広げた歴史的な場所でもある。偉大な仏教者たちの仏舎利塔や僧院、彫刻などの遺跡がスワット各地に残されている。 スワット渓谷は、標高平均975mのところに10,360平方kmにわたって広がっている。最高気温は38度(7月)、最低気温は1度(1月)。普段は、最高気温21度、最低気温7度で、旅行シーズンは一年中。
パキスタン北西辺境州Harazaの北東部、ヒマラヤのかくれ谷、カガハン(Kaghan)渓谷の休日は忘れがたいものになるだろう。 山、谷、湖、滝、渓流、氷河は、俗化されていないパラダイスだ。それがカガハンでの休日を充実した満足のいくものにしてくれる。カガハン渓谷は、標高2,134mからBabusar峠(4,173m)まで155kmにわたってのびている。 旅行シーズンは夏で(5月から9月)、5月の最高気温は11度、最低気温は3度。冬期は雪で閉ざされるNaranへの道路も6月中旬から9月末まではBabusar峠まで開通 する。モンスーンの時期も制限される。 Naran(カガハンから23km)は、ちょうど中間地点で、ここからは渓谷のどこへでも行くことができる。 Saif-u-Muluk湖は、山の女王Malika Parbat峰(5,291m)のふもと、標高3,200mのところにあり、この世のものとは思えぬ たたずまいを見せている。ボートを漕ぎ出せば、妖精と恋に落ちたプリンスSaif-u-Mulukの伝説が聞こえてくるようだ。さらに登ると、ひっそりとした森の中にBattakundi、Burawai、Besal、Gittidas、Lalazarの村々がある。 カガハン渓谷は、高い山々に突き当たるが、細いジープ道が曲がりくねってChilas渓谷へとさらに続いている。これがBabusar峠(4,173m)で、ここからはカガハン渓谷全体を見渡すことができ、晴れた日には、きらめくNanga Parbat峰(8,126m)を望める。
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